
こんにちは、専門学校教員で
理学療法士のダイ吉です!
これまで、100名以上の就活指導をしてきましたが、面接で評価される学生には、ある共通した答え方がありました。
実は教員をしていると、病院の採用担当や面接官が、元同僚だったり、後輩や卒業生だったりすることが少なくありません。
実際、率直なフィードバックには、
「考え方が一番分かりやすかった」
「10人の中で1~2番目に良かった」
などの評価が多かったです。しかしそれは、話し方が上手いわけでも、特別な経験があるわけでもありません。
ただ、その学生たちに“PDCAで答える”という方法を、面接練習から使わせただけです。

え、PDCAサイクル
とかのやつ?

そうそう、そのPDCA!
難しいテクニックではありません。特別な訓練も必要もありません。
「整理して話す」ことに慣れるだけです。
ということで、この記事では
- なぜPDCAで答えると評価されるのか
- どう使えばいいのか
- 実際の面接ではどう聞こえるのか
これらを、就職活動中の学生さんに向けて、テンポよく解説して行きたいと思います。
話がまとまらないを解決│「PDCAの型」
面接で話がまとまらない原因は、話す内容が多いことではありません。整理するための枠組みがないことです。

そこで使えるのが、PDCAの型です。
PDCAは本来、業務改善のフレームワークですが、実はそのまま面接の回答としても使えてしまうんですよね。
D:何を実行したのか(Do)
C:結果をどう評価したのか(Check)
A:次にどう活かしたのか(Act)
この順番に沿って話すだけでOKです!
- 話が脱線しにくく
- 結論が分かりやすく
- 面接官が評価しやすい
大切なのは、全部を話そうとしないこと。
ただ、PDCAという型に当てはめて、必要な情報だけを整理して伝えることです。
P・D・C・Aの使い方(超要点)
PDCAを意識すると、話す量は自然と減り、評価されやすい要素だけが残るようになります。
やったことを具体的に一つ挙げます。工夫や役割が伝わればOKで、細かい手順まで話す必要はありません。
成功・失敗よりも、結果をどう捉えたかが評価ポイントです。数字や変化があれば、短く添えます。
ここが一番差がつきます。「この経験を、次はどう生かすか」を言語化できると、成長力が伝わります。
PDCAで答えるときは、それぞれで話す内容を“欲張らないこと”が大切です。
実例:そのまま面接でどう聞こえるか
それでは、実際の面接現場の様子で例を挙げてみます。

アルバイトの経験は
ありますか?

はい、飲食店のホールで
接客業の経験があります。
普通ならここで終わってしまうのですが、すかさず P(Plan)を入れます。

そこでは、正しい接遇を
身につけることを
目標にしていました。
続けて D(Do)も入れ、

そのため、まずは挨拶と
丁寧な言葉遣いに
気を付けていました。
それに対する、C(Check)に続く。

そのおかげで、実習では
患者さんに信頼して
頂くことができました。
最後に A(Act)で、臨床にでてからの話につなげると、

PTになってからも、
挨拶を大切にしながら
患者さんとの距離を
近づけていきたいです。
このように、質問に解答しつつ、面接官に良い印象を与えることができます。
その他の例としては_
質問:クラス内での役割は?
P(Plan)
クラス代表として、クラス全体が混乱なく授業や実習に集中できる環境を作ることを目標にしていました。
D(Do)
そのために、クラス内の意見を整理し、教員との連絡役として情報共有を意識して行動しました。
C(Check)
その結果、連絡の行き違いが減り、クラス全体が落ち着いて行動できるようになりました。
A(Act)
働き始めてからも、チーム内の意見を整理し、職種間の連携を円滑にする役割を意識していきたいと考えています。
はい、これで勝ち確です!

実習や患者さんに
結びつけると良いかも!
それでは、もう1つの例を_
質問:得意な科目は何ですか?
P(Plan)
得意な科目は生理学で、患者さんの状態を理解することを目標にしていました。
D(Do)
そのために、症状やバイタルの変化を見たときに、「なぜこの反応が起きているのか」を考える癖をつけました。
C(Check)
実習では、状態変化について質問された際に理由を説明でき、指導者から「リスク管理への意識が高い」と評価していただきました。
A(Act)
臨床に出てからも、生理学の勉強を続け、患者さんの安全を優先したリハビリを心がけていきたいと思います。
はい、やっぱり勝ち確です!
なぜPDCAは面接官に刺さるのか
面接官が見ているのは、“経験の大きさ”ではありません。
一番知りたいのは、この学生がどう考えて行動する人かです。

PDCAで答えられると、
- 目的を理解して動ける
- 行動に理由がある
- 結果を振り返れる
- 次に活かそうとする
という思考の流れが、説明されなくても自然に伝わります。
実際、内定者のフィードバックで多かったのは、「話が整理されていて評価しやすかった」「現場での動きがイメージできた」という声でした。
特別な経験がなくても、考え方が見える学生は印象に残る。これが、PDCAで答えると面接で強い理由です。
質問の内容によって使い分けよう
PDCAは万能ではありません。使いどころを間違えると、逆に不自然になります。
考え方はシンプル!質問をされたら、まずこう判断します。
この質問、
「行動や考え方を聞いているな」→では、PDCAで回答しよう
「結論だけ聞いているな」→では、まずは結論から回答しよう
瞬時にこの2パターンを使い分けられば、きっと自然な応対になると思います。
PDCAで回答する質問
行動や思考プロセスを問われている質問です。
- 実習で印象的だったことは?
- 得意な科目はありますか?
- ストレス解消は何ですか?
→ こうした質問は、PDCAにきれいにハマります。
PDCAで回答しない質問
結論だけを求めている質問です。
- 好きな食べ物は?
- 長所は何ですか?
- うちの病院の印象はどう?
ここでPDCAを回し始めると、「話が長い」「ズレている」という印象になりやすい。
ポイント
まず質問を聞いたら、
これは“考え方”を聞いている?
それとも“答え”を聞いている?
どっちなのかを一瞬で判断し、PDCAで回答するのか、シンプルに結論だけ述べるのかを選択して下さい。

まず、どっちか判断し、
それから回答する。
これ簡単だね!

うん、慌てる必要
全くないよ!
この切り替えを練習の段階でできるようにしておくと、PDCAは面接で最強の武器になりますよ。
PDCAを使うときのコツ
学校内では、以下のことを意識して面接の練習をしてみてください。
- 1つのパートを短く伝える
- テンポよくサクサク話す
- 実習や患者さんとつなげる
- PDCやDCAなどになってもOK
PDCAは考えを整理するための道具だと思いましょう。自然な会話を意識し、要点だけ使えばきっと成功しますよ!
まとめ:面接は話を整理する力が重要
面接で評価されるかどうかは、経験のすごさでは決まりません。
同じ経験でも、どう考え、どう行動し、どう振り返ったかを整理して伝えられるかで、印象は大きく変わります。
PDCAは、話を上手に見せるテクニックではありません。考え方を分かりやすく伝えるための型です。
面接で話がまとまらないと感じたら、ぜひこのPDCAを使ってみてください。

それでは、面接が上手
に行きますように!

