こんにちは、専門学校教員で
理学療法士のダイ吉です!
本日のテーマは、バランスです。
姿勢やバランスを語るには、安定性限界と支持基底面の関係を知っておきたいところです。
あ~、これ運動学の授業で
何となくやったかも…。
いや、何となくじゃく
しっかりやったはずだよ。
ま、うろ覚えの人も多いかと…。
そこで今日は、安定性限界が拡がる、良い支持基底面の条件を紹介したいと思います。
安定性限界とは
安定性限界は、目には見えません。
安定性限界って何だっけ?
支持基底面の中で、重心が
移動できる範囲だよ。
重心を移動してもバランスを崩さずに、姿勢が保持できる範囲が安定性限界となります。
そして、安定性限界の範囲は、支持基底面の質によって簡単に変化します。
ということで、目的の反応が出せるよう、良い支持基底面の条件を知っておきましょう。
良い支持基底面の条件
良い支持基底面の条件は、以下の3つです。
では、1つずつ解説していきます。
総面積が広いこと
面積が広ければ、姿勢や動作は安定します。
例え足が小さい人でも、足を横に広げて立てば、それだけで面積は大きくなります。
揺れる電車やバスに乗ると、
足を広げて立つよね。
あ~、たしかにそうかも。
また、杖や歩行器を使用すれば、支持基底面の形は、縦にも横に広がって行きます。
とにかく広ければ、それだけでバランスが安定するのが、支持基底面の特徴ですね。
左右対称であること
面積が広くても、左右非対称の支持基底面は安定性にばらつきが生じます。
下の図のように、重心が外れやすい方向と、外れにくい方向が出現するからです。
でも、これを上手に応用すれば、足の位置をセッティングすることで、バランスを崩しやすい動作が改善するかもしれませんね。
これは動作分析に使えるね。
うん、動作とバランスは
同時に評価するべきだよね。
多角形である
最後は支持基底面の形です。
多くの頂点がある多角形が理想です。三角形より四角形、四角形よりも五角形ですね。
一辺が短い多角形では、外力に強く重心が外れにくいのに対し、一辺が長い三角形は、斜め方向に極端に弱くなります。
左右対称で広い面積の支持基底面も、どこかに弱点があればバランスは低下します。だから、形にもこだわりましょう!
以上、良い支持基底面の条件でした。
おわりに
重心や安定性限界は目に見えませんが、支持基底面は確認することができます。
よって、姿勢や動作を分析する時は、支持基底面の形を変えたり、荷重する場所を変えてみたり、色々と試行錯誤をしてみましょう。
自分が操作したことに対する、患者さんの反応を分析していけば、きっと上手にバンランス能力を把握できるはずですよ。
地道な作業が、最大の近道!
それでは、バランスの評価が
上手にできますように。