こんにちは、理学療法士で
専門学校教員のダイ吉です!
本日のテーマは、凹凸の法則です。
何となくは勉強したけど、実は理解していないという人は、結構いると思います。
運動学で勉強したけど、
結局よく分からなかった。
じゃあ、滑り運動の方向だけ
おさらいしておこうか!
ということで、今さら聞けない凹凸の法則について、簡単に解説してみたいと思います。
凹凸の法則とは
膝関節や仙腸関節などを除く大抵の関節は、どちらかが凸で、もう一方が凹になってます。
この骨端の形状の違いが、関節運動によって真逆の滑り運動を起こすのが凹凸の法則です。
凹の法則
まずは、凹側の骨が動いた際におこる、関節包内での滑り運動を確認しましょう。
矢印とメモリを見て下さい!骨の運動と同じく関節面の矢印も上側に滑っています。
これが凹の法則になります。
凸の法則
続いては、凸側が動いた時の滑り運動です。
先程の凹の法則との違いは分かりますか?
よく見ると骨は上に移動しているのに、関節面の矢印は下側に滑っているんですよね。
あれ、骨の動きは一緒なのに
おかしくない?
ね、不思議だよね。
これが、凸の法則になります。
このように、凹凸の法則を知っていれば、骨の運動に対する関節面の動きが、ある程度は予測できるということです。
関節を動かす時の意識
では、滑り運動の方向が分ると、どのようなメリットがあるでしょうか?
それは、ROM-exをする際の、関節の動かし方や固定方法に幅が出てくることです。
例えば、肩関節の外転運動をするのであれば、凸の法則に従って、上腕骨頭は下の方向に滑り運動をするはずです。
その時、もう一方の手で、上腕骨を下に押し下げるように誘導することで、スムーズな関節包内運動を起こすことができますね。
そっか、骨の滑り運動を
起こさせるんだね。
うん、これがROM-exの
効果が高めるんだよ。
このように、目に見えない関節包内の動きを、外からコントロールする場合には、凹凸の法則が知識として必要になってきます。
だから、関節を動かす前に、一瞬でもいいので、凹凸の法則を思い出しましょう!
おわりに
実は、凹凸の法則を知らなくても、何百回、何千回と関節を動かしていれば、その内に、固定方法や誘導方法は身につくはずです。
だから、あまり頭の中だけで完結させずに、患者さんに触れることを最優先して下さい。
知らないよりは知っていた方が良いが、それだけに頼っててもダメだからね!
それでは、凹凸の法則が
役に立ちますように!