こんにちは、専門学校教員で
理学療法士のダイ吉です!
本日のテーマは神経症状です!
国家試験の勉強において、中枢神経と末梢神経の運動神経症状を理解しておくことは、とても重要です。
(ギクッ、うろ覚えだわ…)
といっても、大きな所は5つだけです。誰でも知っている常識レベルなので、ササっと覚えてしまいましょう!
2つの違い
まずは、この表を丸暗記しましょう。
1つ残らず、完璧に覚えて下さいね!
あれ…、知らない単語がある。
大丈夫、1つずつ説明するよ!
現段階で、中枢神経と末梢神経の区別がつかない人は、まずはこちらの記事をどうぞ。
麻痺の違いについて
中枢神経の障害、すなわち錐体路障害で出現する麻痺は、痙縮を伴う痙性麻痺です。
そして、末梢の運動神経が障害された場合は、ブラブラっとした弛緩性麻痺になります。
この場合は、関節を動かす速さに関係なく、いつでも筋緊張が低下した状態です。
うん、これは大丈夫だ!
よし、じゃ次いくよ!
筋萎縮について
筋萎縮は筋がやせ細ることで、筋のボリュームがなくなった状態です。
筋萎縮が起こるのは、末梢の運動神経が障害された時です。
え、中枢神経の障害だと
筋萎縮は起こらない?
うん、そうなんだよね。
当然、麻痺になって寝たきりでいれば、廃用性の筋萎縮は起こります。
しかし、これは二次性の筋萎縮です。
一次性(原発性)の萎縮ではないので、区別して考えましょう。
線維束攣縮について
続いて、線維束攣縮について解説します。
そうそう、この単語が
分からなかった…。
じゃ、この動画を観てよ。
要するに筋のピク付きのことですね。
線維束攣縮とは、筋線維群もしくは一つの運動単位のランダムな自発収縮と定義される.
末梢の運動神経が障害され、筋の萎縮が起こっている部分に、ピクッ!ピクッ!っと出現してきます。
これは中枢神経障害では出現しません。
へぇ、そうだったんだ。
引っかけ問題に注意してね。
深部腱反射について
筋紡錘を調整するγ運動ニューロンは、錐体路(皮質脊髄路)により支配されています。
ここが障害されると、筋紡錘を抑制できなくなることで暴走するため、深部腱反射が亢進してします。
深部腱反射の検査では、ビクンッ!と筋の収縮が起こりますよね。
もし、末梢の運動神経が障害されていれば、筋に情報が伝わりにくくなります。よって、深部腱反射は低下もしくは消失します。
病的反射について
成長と共に不要になった原始反射は、同じく錐体路の抑制によって出現しなくなります。
だから、中枢神経障害で抑制が外れると、余計な病的反射が出ちゃうんですね。
上肢だとホフマンやトレムナー反射、下肢だとバビンスキーやチャドック反射が出現します。
末梢の運動神経は、これらの反射には関与していません。よって、中枢神経障害と末梢神経障害の鑑別に有用といえます。
なるほど~、この5つを
覚えればイイんだね。
そそっ、簡単でしょ!
各神経の呼び方について
国家試験の問題では、神経の呼び名がコロコロと変化します。
上位運動ニューロン
一次運動ニューロン
下位運動ニューロン
二次運動ニューロン
α運動ニューロン
混乱しないよう、全ての名前に対応できるようにしておきましょう。
過去問チャレンジ
では、実際の問題を解いてみて下さい。解答と解説は、ページの最後に載せておきますね!
お疲れ様でした~!
おわりに
さて、本日は運動神経障害における、中枢と末梢の違いについて解説してみました。
この5つは基本中の基本です!
当然、臨床でも求められますので、セラピストとして働くのであれば、この5つは必ず覚えておきましょう!
それでは、国家試験で良い
点数が取れますように!
問1) 4
反射の亢進は中枢神経障害で出現。
問2) 2と5
1の振戦は基底核の障害、3と4は末梢神経障害で出現する。