う~ん、明日から症例を担当
することになった…。
あ、そういや実習中だったね。
検査項目を挙げて来いって
言われて困ったなぁ。
リハビリ実習で、よくある光景ですよね。
バイザーから「明日やる検査を考えとけ」と指示されて、悩んでしまうと…。
そこで今日は、脳卒中片麻痺を担当する実習生に向け、一般的な検査項目を、独断と偏見のみで挙げてみたいと思います。
初日に挙げる検査項目
初日の検査項目は、この3つが鉄板です。
バイタルチェック
よし、今日は何の検査から?
はい、まずバイタルチェックで
血圧とSpO2を測ります。
バイタルチェックは、基本中の基本ですよね。
いきなり麻痺の検査をします!なんてドヤ顔されると、リスク管理できるのかな…、って不安になってしまいます。
よって最初の一手は、バイタルチェック!
意識レベル
その後は、何の検査をする?
はい、意識レベルの検査で
JCSを実施します。
脳卒中片麻痺であれば、当然、脳にダメージを抱えている状態です。
この後に行う検査の、精度にも関わってくるため、意識レベルを確認しておきましょう。
使用スケールは、JCS・GCS
どちらでも可だよ!
問診
じゃ、その後はどうするの?
はい、問診をします。
ん、問診をするってことは、
検査はしないの?
いや、問診をしてから、
検査の優先順位を決めます。
はい、ここがポイントです!
これから色々な検査をするので、まずは主訴やHOPEなどを聴取し、患者さんに必要な検査の選定と優先順位を決定します。
恐らく、初日はここまでで精一杯ですね。
それ以降に実施する検査
では患者さんの状態や、背景などを理解したところで、検査の実施に移りましょう。
可動域検査
実習生が最も得意とする、可動域の検査です。
ゴニオメーターを使って、必要な関節可動域の角度を、検査してみましょう。
麻痺の検査
脳卒中片麻痺の場合であれば、ブルンストローム・ステージは外せないと思います。
その他にも、不全麻痺を検査する、バレー徴候というものがあります。
結構知らない学生が多いので、
教科書を確認してみてね。
バレー徴候…なんだっけ?
筋緊張の検査
片麻痺であれば、痙縮が出現したり、逆に筋緊張が低下する場合があります。
必ず被動性検査か、懸振性検査を実施して、四肢や体幹の筋緊張をチェックして下さい。
筋力の検査
麻痺側にはあまりしませんが、非麻痺側の筋力を測るために、MMTを実施します。
MMTの検査肢位や判定基準は、実習前に必ずチェックしておきましょう!
感覚の検査
脳卒中では、麻痺側の感覚が鈍くなったり、逆に過敏になることがあります。
触覚や痛覚の表在覚と、位置覚や振動覚の深部感覚は必ずチェックしましょう!
忘れがちな足底圧覚!
これは重要だよ。
反射の検査
打腱器を使った、反射の検査を忘れずに!
特に病的反射は、実習でしか体験できませんので、上肢と下肢で必ず実施しましょう。
うわ、練習し忘れてた。
もう~、打腱器の扱いは、
積み重ねが大事なのに。
脳神経検査
脳神経12対には、それぞれの神経に対応した検査があります。
まずは、閉眼させたり、ほっぺを膨らませるなど、スクリーニング検査で当たりをつけ、そこから本格的な検査に進みましょう。
バランスの検査
バランス検査は、転倒するリスクがあるため、注意が必要です。
転倒させたらどうしよう。
立位でやらなくてもいいよ。
麻痺の状態によっては、安全な座位や四つ這いから始めるか、必要に応じてバイザーにも手伝ってもらいましょう。
とりあえず以上が、脳卒中片麻痺患者さんに実施する、一般的な検査になります。
これで明日は、上手に進められそうかな?
おわりに
リハビリにおける検査は、生モノですので、これといった決まりはありません。
その時の状況に応じて、臨機応変に順番を入れ替えたり、急遽追加したりします。
本日紹介した検査の一覧は、実習先のバイザーを納得させるのを前提で、考えておけば失敗しないんじゃないでしょうか。
ということで、実習頑張って下さい!
それでは、実習中の検査が
上手く進みますように!