こんにちは、理学療法士で
専門学校教員のダイ吉です!
国家試験では、あれどっちだっけ?と、2択に悩まされることが多いです。
中でも、字が小さくなる or 大きくなるで引っ掛ける、書字に関する問題がやっかいです。
知ってるよ、パーキンソン病は
字が小さくなるんでしょ?
うん、そうなんだけど…。
たとえ今は覚えていても、やっぱり時間が経つと、あれどっちだっけ?となりがちです。
そこで今日は、今後、一切忘れることがないよう、大字症と小字症の違いを解説します。
なぜ字が大きくなるの?
字が大きくなる原因は、小脳性運動失調で見られる、測定障害が関係しています。
この症状は、指鼻指検査で分かります。
測定障害がある人は、相手の指にぶつかってしまったり、届かないなど、距離感の見積もりがヘタになります。
目的を過ぎる場合は「測定過大」と呼び、
足りない場合は「測定過小」と呼びます。
う~ん、測定障害は、目的でピタっと止めるのが、苦手になる症状ということですね。
その測定障害と文字が、
なんで関係あるの?
ちょっとこれを見てよ!
測定障害があると、くっ付いてない部分があったり、線がはみ出ることが増えます。
そして失調症状というのは、細かい作業になるほど、顕著になってしまうんですね。
だから、大きい文字の方が
誤魔化しやすいってこと。
へぇ~、そうだったんだ。
なぜ字が小さくなるの?
字が小さくなる原因は、パーキンソン病の四大徴候の1つである、無動が関係しています。
【四大徴候】
✅ 安静時振戦
✅ 固 縮
✅ 無 動 ← ココ!
✅ 姿勢反射障害
無動ってなんだっけ?
実は、無動の症状って
たくさんあるんだ。
【無動の症状】
☑ 動きの開始が遅れる
☑ 動きが全般的に遅くなる
☑ 動きが小さくなる
☑ 動きが全く無くなる
パーキンソン病の方を、近くで見ると分かりますが、動きが小さくて弱々しいですよね。
字を書く時だけ、突然、動きが力強くなり、大きくなるなんて考えにくいです。
だから、パーキンソン病は
字が小さくなるんだね。
ほ~、そこまでは理解して
いなかったかも…。
なんとなく…、で覚えていると、きっとすぐに、あれどっちだっけ?が襲ってきます。
でも、仕組みを理解すれば、もう忘れない!
似た名前の症状は注意
また、疾患に特徴的な症状は、他の名前が似ている症状と、混乱させるような問題がでます。
例えば、こんなネーミングが危険です。
Q:振戦に関する問題
安静時振戦 ⇒ パーキンソン病
企図振戦脊髄 ⇒ 小脳変性症
Q:特徴的な顔貌について
仮面様顔貌 ⇒ パーキンソン病
斧様顔貌 ⇒ 筋強直性ジストロフィー
名前が似ている、拮抗する真逆な症状などは、試験問題が作りやすいです。
なるほど、気を付けなきゃだ。
問題作成者の意図に、
惑わされないようにね!
おわりに
さぁ、これでもう大字症と、小字症の問題は間違いようがありませんね。
本当に、ただの暗記は勿体ないです。
「ああ、そうなんだ」は、必ず「あれ、どっちだっけ」に変換されるので非効率です。
時間が経っても大丈夫なように、症状の仕組みを理解する勉強に、切り替えて行きましょう。
それでは、国家試験で1点でも
多く取れますように!