
こんにちは、理学療法士で
専門学校教員のダイ吉です!
受験生の皆さん、運動学習についての国試対策はもう済みましたか?
この分野はあまり出題されないので、完全にノーマークの方も多いかと思います。

うん、完全スルーです!

いや、ドヤ顔されても…。
うん、実際に私もそうでした…。
しかし、よく分析してみると問題傾向は全て一緒だし、覚えることも少なくて、すごく簡単な分野だったんですね。
そこで今日は、運動学習における国家試験対策を紹介したいと思います。1点でも欲しい!って人におすすめですよ。
運動学習の転移
運動学習の転移(てんい)は、先に行った運動課題が、後に行う運動課題に影響を与えることです。

例えば、鏡の前でフォームの確認をしたら、その後のシュート成功率が上がった!といった変化を指します。
【運動学習の転移】
例)荷重訓練をした後に、立ち上がり動作の成功率が上がった
例)後進歩行の練習をしたら、方向転換が上手くできるようになった

ふ~ん、良い効果が出る
ことを転移っていうんだね。

いや、実は運動学習の転移は
全部で2種類あるんだ。
良い影響が出た場合 →「正の転移」
悪い影響が出た場合 →「負の転移」
後の課題に与える影響で名前が変わります。
そして重要なのが、「運動課題」という部分です。よって筋のマッサージとか、ホットパックは運動課題じゃないので該当しません。
では過去問を解いてみましょう。
運動学習の転移が関係していると考えられるのはどれか。(第48回 午後40)
- ゆっくりとした歩行を練習した後に速い歩行が改善した
- 温熱療法で痙縮を軽減させた後に階段昇降動作が改善した
- 片麻痺患者にCI療法を行った後に麻痺側上肢の機能が向上した
- 椅子からの立ち上がり練習を行った後に下肢伸筋群の筋力が向上した
- ハムストリングスを徒手的に伸張した後にプッシュアップ動作が改善した

プク太くん分かる?

うんと、え~っと…。
答えは1です。
物療や筋力アップは運動課題とは無関係。運動学習の転移は、先の運動課題が後の運動課題に影響を与えることなので注意です!
結果の知識(KR)
2つ目は、結果の知識(KR)です。
Knowledge of Results の頭文字を取り、KRと略して表記されている場合もあります。
結果の知識とは、セラピストが横に立って、運動課題の結果を伝えること。すなわち、フィードバックのことです。

リハビリ場面でもよくみる場面ですね。結果を「知識」として伝える、こんなイメージで覚えておきましょう。
内在的フィードバック
実は、フィードバックというアドバイスには、2つの種類が存在します。

例えばシュートを打った際、なぜ外れたのかを自分で分析し、その後のフォームを変更するのが、内在的フィードバックです。
外在的フィードバック
反対に、客観的な立場の第三者が、その分析や対応策をアドバイスするのが、外在的フィードバックです。

どちらのフィードバックも、運動学習を促通しますが、1つだけ注意点があります。
それは、フィードバックの量です。

アドバイスが多すぎると、処理できなかった情報が、運動学習を阻害してしまい、逆効果となってしまうのです。

お節介は、運動学習を
邪魔することになるかも。
覚醒状態とパフォーマンス
覚醒とは、目が覚めており、脳や筋肉が活動している状態を指します。
目がパッチリのときは覚醒が高く、眠くて目がショボショボしている時は低い状態です。
この覚醒も、運動学習に関係します。

覚醒は高ければ高いほど
良いんでしょ?

いや、高すぎるのはダメ。
覚醒が高すぎると、いわゆるハイテンションになり、正確な判断ができなかったり、注意が散漫になり集中力が落ちてしまいます。
だから覚醒は、低すぎず・高すぎずの、普通のリラックスした状態が、最も良いパフォーマンスが出せるってことなんですね。
運動学習成立のメリット
最後は、運動学習成立による効果です。
運動学習が上手に進んでいると、以下のようなメリットが生れます。

皆さん、部活を思い出して下さい。
ツライ練習も、徐々に慣れてきます。1年生の頃に習得した技術は、3年生になっても身体が覚えています。

運動学習は、中/高校時代の
部活で経験済みだね!
では、全体を振り返って腕だめし!
運動学習について正しいのはどれか。
(第50回 午前48)
- 野球のスウィングは連続的スキルに分類できる
- 覚醒レベルとパフォーマンス向上との関係はない
- 運動技能の向上に伴い運動に対する注意は増加する
- 前の学習が後の学習を促進することを正の保持という
- 学習を促すために結果の知識(KR)の相対頻度を低下させる

う~ん、難しい言葉が
多くていやだな…。

落ちついて考えてね!
おまけにもう1問。
運動学習が成立する過程で起こるのはどれか2つ選べ。(第49回 午前48)
- 誤差の平均値が減少する
- 誤差のばらつきが大きくなる
- 課題遂行に向ける注意の量が増大する
- 結果の知識(KR)への依存度が増大する
- 練習効果の翌日への持越しが容易になる

お、これは分かるかも~。

いいね、その調子だよ!
<答え合わせ>
最初の問題:正解は5
運動学習が順調ならフィードバックは減らす
最後の問題:正解は1と5
運動にとって良いこと、悪いことで分けると、2~4は運動にとって良くないことだから。
おわりに
今回のテーマである運動学習って、国家試験対策だけではなく、臨床のリハビリでも応用できる知識ですよね。
より効率的に学習効果を高めれば、筋トレだって動作訓練だって効果が倍増するはずです。
だから今回の内容は、国家試験が終わっても忘れないで欲しいと思います!

それでは、国家試験本番で
良い点が取れますように!



