こんにちは、理学療法士で
専門学校教員のダイ吉です!
受験生の皆さん、運動学習についての国試対策はもう済みましたか?
この分野はあまり出題されないので、完全にノーマークの方も多いかと思います。
うん、完全スルーです!
いや、ドヤ顔されても…。
うん、実際に私もそうでした…。
しかし、よく分析してみると問題傾向は全て一緒だし、覚えることも少なくて、すごく簡単な分野だったんですね。
そこで今日は、運動学習における国家試験対策を紹介したいと思います。1点でも欲しい!って人におすすめですよ。
運動学習の国家試験対策
本日、覚えて欲しいのは5項目です。暗記だけではなく、理解をしながら進めましょう。
また、最後に過去問を用意しています。是非チャレンジしてみて下さいね。
運動学習の転移
1つ目は運動学習の転移(てんい)です。
これは、先に行った運動課題が、後に行う運動課題に影響を与えることです。
例えば、鏡の前でフォームの確認をしたら、その後のシュート成功率が上がった!といった変化を指します。
【運動学習の転移】
例)荷重訓練をした後に、立ち上がり動作の成功率が上がった
例)後進歩行の練習をしたら、方向転換が上手くできるようになった
ふ~ん、良い効果が出る
ことを転移っていうんだね。
いや、実は運動学習の転移は
全部で2種類あるんだ。
良い影響が出た場合 →「正の転移」
悪い影響が出た場合 →「負の転移」
後の課題に与える影響で名前が変わります。
そして重要なのが、「運動課題」という部分です。よって筋のマッサージとか、ホットパックは運動課題じゃないので該当しません。
結果の知識(KR)
2つ目は、結果の知識(KR)です。
Knowledge of Results の頭文字を取り、KRと略して表記されている場合もあります。
結果の知識とは、セラピストが横に立って、運動課題の結果を伝えること。すなわち、フィードバックのことです。
リハビリ場面でもよくみる場面ですね。
結果を「知識」として伝える、こんなイメージで覚えておきましょう。
2つのフィードバック効果
実は、フィードバックというアドバイスには、2つの種類が存在します。
例えばシュートを打った際、なぜ外れたのかを自分で分析し、その後のフォームを変更するのが、内在的フィードバックです。
反対に、客観的な立場の第三者が、その分析や対応策をアドバイスするのが、外在的フィードバックです。
どちらのフィードバックも、運動学習を促通しますが、1つだけ注意点があります。
それは、フィードバックの量です。
アドバイスが多すぎると、処理できなかった情報が、運動学習を阻害してしまい、逆効果となってしまうのです。
お節介は、運動学習を
邪魔することになるかも。
覚醒状態とパフォーマンス
覚醒とは、目が覚めており、脳や筋肉が活動している状態を指します。
目がパッチリのときは覚醒が高く、眠くて目がショボショボしている時は低い状態です。
この覚醒も、運動学習に関係します。
覚醒は高ければ高いほど
良いんでしょ?
いや、高すぎるのはダメ。
覚醒が高すぎると、いわゆるハイテンションになり、正確な判断ができなかったり、注意が散漫になり集中力が落ちてしまいます。
だから覚醒は、低すぎず・高すぎずの、普通のリラックスした状態が、最も良いパフォーマンスが出せるってことなんですね。
運動学習による効果とメリット
最後は、運動学習による効果です。
運動学習が上手に進んでいると、以下のような変化がおこります。
皆さん、部活を思い出して下さい。
ツライ練習も、徐々に慣れてきます。1年生の頃に習得した技術は、3年生になっても身体が覚えています。
運動学習は、中/高校時代の
部活で経験済みだね!
過去問題にチャレンジ
それでは、過去問を3問ほど引っ張ってきました。全問正解を目指して下さいね!
よし、チャレンジするか!
では、1問目だよ!
次は2問目だよ!
あと一息、ラストだ!
よし、手応えあったぞ!
プク太くん、お疲れ様。
では、解答は下の方に記載しておきます。
おわりに
今回のテーマである運動学習って、国家試験対策だけではなく、臨床のリハビリでも応用できる知識ですよね。
より効率的に学習効果を高めれば、筋トレだって動作訓練だって効果が倍増するはずです。
だから今回の内容は、国家試験が終わっても忘れないで欲しいと思います!
では、答え合わせをするよ!
[解答だよ]
1問目 = 1が正解!
※運動課題による学習の転移は1だけ
2問目 = 5が正解!
※アドバイスは少しずつ減らそう
3問目 = 1と5が正解!
※プラスに働いているものを選ぼう
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