こんにちは、専門学校教員で
理学療法士のダイ吉です!
今日のテーマは物理療法です。
極超短波の強度は、照射するまでの距離と角度によって変化します。
これ苦手なんだよな…。
物理系の問題って難しいですよね。私も苦手です。でも、だからこそ分かりやすく説明できると思います。
では、第58回の問題を解説してみます。
第58回午前の問題
まずは、問題を確認しましょう。
Aから照射される極超短波の強度はBの何%か。ただし、cos30°=0.866とする。なお、小数点以下の数値が得られた場合には、小数点以下第2位を四捨五入すること。
1. 10.8%
2. 21.7%
3. 43.3%
4. 86.6%
5. 173.2%
照射強度の問題はこれまでもありましたが、、今回はcosが絡むことで難しく感じますね。
ちなみに分からん
ま、解説していくよ。
この問題の解き方
まず、2つのパートに分解しましょう。
照射距離について
基準となるBの照射距離に対し、Aの距離は2倍となっています。
例えば、Bが30cmならAは60cm、Bが1mならAは2mということになります。
距離が離れると照射強度は強まりますか?
それとも弱まりそうですか?
弱くなるかな?
そりゃそうだよね。
どれくらい弱くなるのかは、逆二乗の法則で計算をします。
照射距離が2倍になると、照射強度が2の2乗の4倍に強くなる…のではなく、逆に1/4に弱まってしまうのですね。
だから逆二乗なんだね。
ということで、Bの照射強度に対して、Aの照射強度は1/4の25%になります。
照射角度について
基準となるBの照射角度が直角なのに対し、Aは30度となっています。
照射に角度がつくと照射強度は強まりますか?
それとも弱まりそうですか?
弱まりそうな気がする…
うん、その通りだよ!
例えば肩こりに対して指圧をする時、角度をつけると力が逃げてしまいます。真上から押す方が力が入って気持ち良いですよね。
ということは、
元の照射強度の25%よりも、弱くなる選択肢は1か2しかありませんね。
そこで、【cos30°=0.866とする】という部分を使います。
超絶簡単に言うと、0.866倍しろよ!という意味なので、
25%×0.866=21.65%になります。
ということで、答えは2の「21.7%」が正解でした。
おしまい!
ちょっと待って!
結局cosって何なの?
あ~、えっと…。
斜面に対して滑り落ちるような運動の場合には、sinを使いましょう。
また、斜面に垂直に向かうような運動の場合には、cosを使いましょう。
こんなルールがあって、cosΘ30°の時はなんたらかんたら…。
うん、もうイイや…。
だよね…。
細かく説明をしても混乱するだけですので、シンプルに考えましょう。
【25%】と【0.866】の2つの数字を + - × ÷ を使って、10.8か21.7に近い数字を求める。
よし、ひっ算頑張るぞ!
定期試験と違い、国家試験は五択問題ですので、時間をかけて何度もチャレンジすれば解けると思いますよ!
おわりに
さて、理学療法士国家試験第58回の過去問を解説してみました。
この手の問題は3点なので、ぜひともゲットしたいのですが、計算問題にアレルギーの人も多いと思います。
まずは、元の数字より大きくなりそう?小さくなりそう?という視点で、選択肢を絞り込んでみて下さい!
それでは、国家試験で
3点が取れますように!