PT国家試験の過去問解説!第53回午前16を解いてみる

過去問解説
ダイ吉
ダイ吉

こんにちは、専門学校教員で
理学療法士のダイ吉です!

国家試験の実地問題に強くなるには、ただ解くだけではなく、問題をしっかりと吟味して理解を深める必要があります。

そこで今日は、理学療法士国家試験第53回の問題を使い、実地問題の解き方を紹介したいと思います。

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第53回午前16の問題

使用する問題はこちらです!

脳卒中後の左片麻痺患者の生活環境を整えることとした。ベッドとポータブルトイレの位置で適切なのはどれか。

厚生省-問題および正答より

トイレが右側に設置されていたり、向きが直角だったりと、色々な法則がありますね。

プク太
プク太

うわぁ、難しそう…。

ダイ吉
ダイ吉

大丈夫、落ち着いて!

3点問題なので取りこぼさないよう、しっかり確実に解いていきましょう!

この問題の解き方

この問題のポイントは3つです!

起き上がる方向

まず、問題文にあった「左片麻痺」を頭の中でイメージして下さい。

麻痺側に寝返ると、亜脱臼を助長してしまうため、普通は非麻痺側から起き上がります。

よって、この時点で③~⑤の選択肢は、全て排除することができます。

プク太
プク太

わ~、あっという間に
2択になったよ!

ダイ吉
ダイ吉

いきなり決勝戦だね!

移乗時の回転運動

では、①と②で絞っていきます。

起き上がった後、ポータブルトイレに移乗しますが、この時の回転する角度はどうでしょう?

もし、ベッドに対して平行に設置してあれば、お尻の向きは90°ほどしか移動しません。

ただし、ベッドに対して直角に設置してしまうと、ほぼ180°の回転運動が必要です。

片麻痺の人であれば、転倒リスクも考えて移動は最小限が良いですよね!

プク太
プク太

ってことは①が正解?

ダイ吉
ダイ吉

うん、①の場所がベスト!

起き上がり動作と、移乗時の方向転換を少しイメージしただけで解けました。

でも、実はもう1つあります。

排泄後の臭い

この患者さんは左片麻痺のため、背臥位もしくは右側臥位でしか寝れません。

そこで、排泄後にベッドに戻った時のことを考えてみましょう!

プク太
プク太

う~ん、こりゃキツい…。

ダイ吉
ダイ吉

自分だったらイヤだよね。

このように、転倒リスクだけではなく、ベッド周囲の快適さや衛生面も考慮できると、実地問題に強くなりますよ。

考える力を養おう!

おわりに

さて、理学療法国家試験第53回午前16の問題を解いてみました。

実地問題の過去問を勉強する際は、

ふ~ん、そうなんだ…
へ~、覚えておこう…

といった曖昧さを捨てて下さい。しっかりと問題を分析し、何度も吟味することをクセづけましょう!

ダイ吉
ダイ吉

それでは、実地問題が
たくさん解けますように!

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