こんにちは、理学療法士で
専門学校教員のダイ吉です!
本日のテーマは、着座動作です。
1人で立てるけど、ゆっくり座れずに、ドスンっと座ってしまう人っていますよね。
腰掛ける時に危なっか
しい人いるよね。
見ててヒヤヒヤしちゃうよ。
でも、立ち上がる能力があるのなら大丈夫!
上手く能力を引き出してあげれば、即時的に着座動作を改善させることが可能なんですよね。
ということで今日は、すぐに効果が出る着座動作の訓練を紹介したいと思います。
ゆっくり座れない人
ドスンと座ってしまうことで、背骨を圧迫骨折してしまう人が、結構な割合でいます。
この原因は矢状面からの観察で分かります。
お辞儀が浅く、体幹の前傾が少ないため、後方荷重で着座しちゃうのがマズイんですね。
じゃあ、やっぱり筋力が
弱いってことなの?
いや、必ずしもそうだとは
言い切れないんだよね。
その理由は、次の訓練をさせると分かります。
効果的な着座動作の訓練
必要な物品は、台やテーブルだけで、2ステップでできる簡単な内容です。
台を使って着座する
まずは対象者の前に、座面よりも少し高い、台かテーブルを設置して下さい。
そして次は、手を台に置くようにお辞儀させ、上肢で体重を受け止めてから座らせます。
上肢の筋力のお陰で、
安心して座れるはずだよ。
うん、簡単な課題だね。
徐々に上肢に頼る割合を減らし、最終的には軽く触れるだけで、座れるまで繰り返します。
この課題ができる人ならば、筋力の影響は少ないので、次のステップに進んで大丈夫です。
台をイメージして着座する
台に軽く触れるだけで、危なげなく座れるようになったら、もう台は撤去してOK。
そして次は、台があるものだと想像させ、もう一度、同じ動作をやらせてみましょう。
さっき使っていた台が、残像のように残っているため、大抵の人は同じモーションで、ゆっくりと着座ができるはずです。
最初の練習で、必要な筋活動は学習しているため、それほど難しくないはずですよ。
へぇ、イメージだけで
変るもんなんだね。
うん、台の練習で自信が
付いているからね。
勘が良い人なら、数分で動作が改善するよ!
後は着座に慣れるだけ
2~3日練習して、もう声掛けも台のイメージも不要になれば、介入は終了ですね。
無意識に荷重をコントロールできれば、もう着座でドスンっと鳴ることはないでしょう。
でも、何で即時的に動作が
改善するのかな?
やっぱ、筋活動の学習効果と、
本人の自信なんじゃない?
患者さんに、自信を付けさせることは超大事!これもセラピストの立派な仕事ですな。
おわりに
さて、ゆっくり座れない人に向け、安全な着座動作を獲得するための訓練を紹介しました。
立ち上がり動作も大事ですが、やっぱり骨折などの怪我を防ぐなら、着座動作にもしっかりアプローチしたいところですね。
それでは、着座動作が上手に
指導できますように。