こんにちは、理学療法士で
専門学校教員のダイ吉です!
学生の皆さん、打腱器の練習はしてますか?
叩き方が悪いと、検査実習や評価実習で、指導者からヤキが入るかもしれませんよ!
う~ん、僕苦手なんだよな…。
いや、練習しろよ。
うだうだ言うより、とにかく練習あるのみ!
でも今日は、深部腱反射の検査が上手になる、打腱器の扱い方と判定基準を、こっそりアドバイスしたいと思います。
打腱器の扱い方
リハビリの実習生は、緊張もあってか、患者さんの検査に手こずることが多いです。
うんうん、まぁ仕方ないよね!
【実習生に思うこと】
ROM-t に時間が掛かる ⇐ わかる
MMTで代償を見逃す ⇐ まあわかる
打腱器の扱いがヘタ ⇐ 帰っていいよ!
打腱器は、数をこなせば誰でも上達します。だから、ヘタっぴなのは許せません!
ただの甘えじゃん。
ひえぇぇ…。
深部腱反射の検査は、ちゃんと練習しておかないと、すぐバイザーにバレます。
だから、この素振りを試してみましょう。
序盤は指2本で優しく掴み、中盤で残り3本の指を添える。最後はインパクトの瞬間に、打腱器をギュっと握り込む!
これで、打腱器にしっかりと力が伝わるよ。
自分の指を叩け
打腱器は、患者さんを直接叩いてはダメなんですよね。必ず自分の指を置き、その上を叩きましょう!
その理由は3つあります。
腱の場所を確認
この検査では、腱や筋腹を叩きます。もし当てずっぽで叩くと、たとえ反射が出たとしても、正しい判定ができません。
だから、指で腱の場所を確認します。
検査者が触診することで、刺激を与えるターゲットに、確実にヒットさせられますね。
腱を軽く伸張させる
この検査は、筋の中にある筋紡錘を、瞬間的に引っ張る検査なので、腱や筋がたるんでいる状態だと、正確な反応が出ません。
よって、自分の指で被験者の腱を圧迫し、腱や筋に軽くテンションを掛けてあげます。
これにより、正確な反応が検査できるので、指を置いたら少し圧迫してみましょう。
衛生面の配慮が必要
打腱器は、使い捨てではありません。
直接皮膚を叩くことで、打腱器のゴム、皮脂や汚れなどが付着していきます。
毎回、消毒するのも大変なので、自分が置いた指の上を叩く方が衛生的で効率的です。
なるほど、そんな理由が
あったんだね。
でも、消毒は小まめにね!
判定基準
しっかり叩打できたとしても、正確に判定できなければ、検査の意味がありません。
叩いた後の反応は、プラスとマイナスを使い、以下のように記載していきます。
叩いた時の判定基準 | 記載方法 |
増強しても出現しない | ( - ) |
増強すれば出現する | ( ± ) |
腱を叩けば出現する | ( + ) |
筋腱移行部でも出現する | ( + + ) |
筋腹の叩打で筋収縮あり | ( + + + ) |
筋腹の叩打で関節運動あり | ( + + + + ) |
最初に腱を叩打して反射が出た場合、そこで検査を終了してしまう人がいます。
【腱を叩打した後】
反射が出ない ⇒ 増強法を使う
反射が出る ⇒ 筋腱移行部を叩打
検査はしっかり最後までやりましょう。
増強法って何だっけ?
え、はぁ~(チッ)
上肢の検査では、被験者に奥歯を噛み締めさせ、下肢の検査では、両手を組んで引きはがすよう指示する。その瞬間に叩打をすると、深部腱反射が出やすくなる。
姿勢を変えるだけで反射が出やすくなる、増強肢位もあるので、教科書をよく読んでね。
あ、は~い…。
おわりに
この検査は、DTRと呼ばれています。
Deep(深部)ディープ
Tendon(腱)テンドン
Reflex(反射)リフレックス
だから実習で検査する時は、
DTR + / ++
このような簡単なメモにすると楽です。
中枢でも整形でも、かなり使用頻度が高い検査ですので、必ず万全の準備をして下さい。
とりあえず、毎日100回!
打腱器の素振りから始めよう。