
こんにちは、専門学校教員で
理学療法士のダイ吉です!
※閉塞性肺疾患

うん、基本だよね~。
では、なぜ口をすぼめると、
息が吐きやすくなるのでしょうか?

え、本にそう書いてあるし
(ゴニョゴニョ…)
そもそもCOPDは「息を吐きにくい」病気のはずです。それなのに、
早く吐きたいのに、
わざわざ出口を狭くしてゆっくり吐く。
なんだか矛盾していませんか?
先に答えを言います。
口をすぼめて、あえて「空気の渋滞」を作ることで、気道を潰れにくくしているからです。
では、順番に見ていきましょう。
COPDでは、なぜ息を吐きにくい?
まず、肺と気管支の関係を整理します。

息を吸って膨らんだ肺は、空気の通り道である気管支を拡げます。反対に、息を吐くと気管支は細くなるものの、空気は通れます。

これは、正常な気管支ね。
では、肺胞壁が破壊される肺気腫です。

<イメージ>
正常な肺 = ゴムの風船
肺気腫の肺 = 伸びた薄いビニール袋
肺気腫では、肺の組織が伸びきった薄いビニール状になり、空気が抜いていくと張りがなくなり、ペタンと潰れてしまいます。

ん、ということは?
【COPDの場合】
息を吐く
↓
肺の張りが弱くなる
↓
細い気道を支える力も弱くなる
↓
気道が潰れやすくなる

これが気道虚脱という状態で、肺から空気が出にくくなる原因です。
強く吐けばいい…は逆効果
だったら、頑張って一気に吐けばいいじゃん!と思うかもしれません。
ところが、そう単純ではありません。
肺気腫など、閉塞性肺疾患ではもともと細い気道が潰れやすいため、
頑張って吐く
↓
気道がさらに圧迫される
↓
途中で通り道が狭くなる
↓
空気が出にくくなる
ということがあります。
つまり、速く吐こうと頑張るほど、途中の気道が潰れてしまう。
ここがポイントです。
そこで「口すぼめ呼吸」
では、口をすぼめて、空気の出口を狭くさせたら、どうなるでしょうか?

一気には吐けないよね?

そう、つまり!
あえて出口に抵抗を作り、空気を渋滞させる。

すると、口から肺までの気道内に圧力が残りやすくなります。
その圧力が、細い気道を内側から支えます。
結果として、
口をすぼめる
↓
出口に抵抗ができる
↓
気道内圧を保ちやすい
↓
細い気道が潰れにくい
↓
ゆっくり空気を外へ出しやすくなる
となります。
「ゆっくり吐く」のが正解
口すぼめ呼吸は、
息を速く吐くための呼吸法ではありません。
むしろ逆です。
あえて流れを遅くして、気道を潰さずに吐きやすくする呼吸法
と考えると理解しやすいです。
だから、
「COPDでは息が吐きにくいのに、なぜ口をすぼめるの?」
と聞かれたら、
口をすぼめて呼気時の気道内圧を保ち、気道虚脱を防ぎやすくするため
と答えられればOKです。
国試ではここだけ覚えよう
最後にまとめます。
COPD・肺気腫
→ 肺胞壁が壊れる
→ 弾性収縮力が低下
→ 呼気時に気道虚脱しやすい
口すぼめ呼吸
→ 出口に抵抗を作る
→ 呼気時の気道内圧を保つ
→ 気道が潰れにくくなる
→ ゆっくり吐きやすくなる
あえて少し渋滞させて、途中の道路を潰さない。こう考えると、分かりやすくなりますね。
そしてこの気道虚脱は、COPDのフローボリューム曲線にも顕著に表れます。
フローボリューム曲線と、各呼吸器疾患の関係については、以下の記事でまとめています。


それでは、模試の平均点が
あがりますように。


