こんにちは、理学療法士で
専門学校教員のダイ吉です!
本日のテーマは、腹筋ローラーです。
腹筋ローラーって、シンプルな運動なのに、負荷がキツ過ぎですよね。
通販で買ったけど、
1回も出来なかった。
初心者は、まず膝コロで
慣れて行かなきゃね。
膝コロは、文字通りに膝を床につけながら、腹筋ローラーをコロコロする方法です。
そこで今日は、この運動を分析しながら、鍛えられる筋肉を解説してみたいと思います。
膝コロと立ちコロ
腹筋ローラーの使い方ですが、大きく分けて2つあります。
膝をついたまま行う、通称「膝コロ」と、膝を床につかずに行う「立ちコロ」です。
2つの難易度には、天と地ほどの差があり、立ちコロができる人は少数派といえます。
立ちコロを目指すなら、まずは膝コロから始めて、必要な筋肉を鍛える必要があります。
フォームの注意点
動きはシンプルですが、関節の角度、頭の位置によって、鍛えられる場所が変化します。
また、怪我にもつながりますので、正しいフォームを理解してから使用しましょう。
良いフォーム
良いフォームとは、鍛えたい場所に効率よく負荷が掛かり、かつ腰痛などのケガにつながりにくいものを指します。
常に腹筋に力を入れておくと、図のように、背骨が少し曲がった状態をキープできます。
目線を先に向けることで、頭と骨盤は前方へ移動します。そのまま、前につぶれてしまう直前で、元に戻るようにしましょう。
ここでキープできずに、
つぶれちゃうんだよな…。
悪いフォーム
反対に、悪いフォームとは、負荷が掛からず、何の運動なのか、よく分からなくなってしまうものを指します。
図のように、お尻が後ろに引けてしまうと、ただ土下座しているだけの状態となり、まったく鍛えることはできません。
数をこなそうとすると、このようなズルをしたフォームになるので、気をつけましょう!
膝コロで鍛えられる筋肉
鍛えられる場所は、主に腹筋、二の腕、太ももの3か所になります。
では、細かい筋の名前や、負荷が掛かる原理について解説していきます。
お腹まわりの筋肉
腹筋は長くて大きい筋肉ですので、上部と下部を意識して鍛える必要があります。
図のような通常フォームであれば、腹筋の全体が鍛えられます。実際やってみると、腹筋のど真ん中がキツく感じると思います。
もしも、下っ腹に効かせたいのであれば、
背中を少し伸ばし、図のようなフォームを意識してみて下さい。ただし!絶対に、背骨を反らしてはいけません!
伸ばしきって膝コロをすると、背骨にストレスが掛かり過ぎて、腰痛の原因になります。
このようなNGフォームでは、背骨についている靭帯などの張力に頼ってしまい、腹筋は絶対に鍛えられません。
腹筋に効かせるためには、常に腹筋に力を入れて、背骨の丸みをキープしましょう!
太もも付近の筋肉
膝コロで鍛えられる脚の部位は、太ももの上部にある腸腰筋です。この時、注意して欲しいのが、骨盤の角度になります。
骨盤が後ろに傾いた状態であれば、やはり股関節の前についている靭帯に頼ってしまうことになり、太ももの筋肉へ負荷が掛かりません。
膝コロをした時、太ももの上部がキツイと感じるよう、フォームを調整してみましょう。
上腕付近の筋肉
実は、立ちコロの鍵を握っているのは、腕の力なんですよね。
え、腕も鍛えられるの?
うん、胸や背中の筋肉も
含んでいるけどね。
二の腕の筋肉だけでは、体重を支えられませんので、背骨や肋骨についている、大きな筋も働く必要があります。
二の腕のたるみに関係している筋が上腕三頭筋で、脇から背中に掛けて付着する広背筋。さらに胸の前についている大胸筋ですね。
上肢を鍛えたい場合は、床に鼻先を付けるよう、遠くにコロコロしていきます。
ぐへぇ、キツそう。
上半身が爆発するよ。
ここまでやれば、脇腹や胸の辺りが、筋肉痛になるまで追い込めますね。
おわりに
私も膝コロから始め、徐々に立ちコロができるようになりました。腹筋ローラーは、本当に優秀な器具だと思います。
このように、鍛えられる場所と注意点など、セラピスト自信が運動を理解することで、動作観察力や分析力が養われて行きます。
迷ったら、自分で体験してみよう!
それでは、運動の分析が
上達しますように。