こんにちは、理学療法士で
専門学校教員のダイ吉です!
患者さんからの問診では、主訴や現病歴などを聴取しますが、何と言っても本人の希望は絶対に外せない情報ですよね。
その情報は、DemandやNeedとして分類されますが、この2つの違いって何ですかね?
う~ん、適当に使ってた。
正直、違いを知るメリットはありませんが、どうしても気になる人に向け、この2つの違いと使い分け方を解説したいと思います。
まぁ、気軽に読んで下さいな!
Demand(デマンド)とは
単語の意味を辞書で調べてみます。
Demand[動詞]
(…を)要求する、要求する、(…と)要求する、(…を)(権威をもって)問いただす、言えと要求する、詰問する、強く尋ねる、(…を)必要とする
え、Hopeとは違うの?
う~ん、同じでいいんじゃない?
Hope(希望)と同じ意味で使われますが、明確な意思表示がある場合に限り、Demand の方が適切になるそうです。
Hope = ~だったらいいな
Demand = ~したいんだけど
こんな感じかと…。
Need(ニード)について
では、こちらも英和辞典を参照しましょう。
Need[名詞]
必要、入用、要求、(…が)必要、必要なもの、ニーズ、まさかの時、難局、窮乏、貧困
Needには、要求するといった、動詞としての使い方もあるので、意味的にはDemandと大差ない気がしますね。
ということで、患者さんの希望を Need として扱うことに問題は無さそうです。
でも、神経質な人に向け、微妙な違いも説明しておきますね。
DemandとNeedの違い
実は、Needには4種類あります。
このように、2つの主観的Needと、2つの客観的Needに分類できます。
リハビリに関係するのは、Demandと同じ意味を持ち、患者さんの直接的な要求を示すエクスプレスニード。
そして3番目の、患者さんに必要だと思われる能力や、今後の課題を表す、ノーマティブニードになります。
簡単な例にすると、
【Needの違い】
[エクスプレスニード]
家に帰って過ごしたい
[ノーマティブニード]
セルフケアの自立、屋内歩行の自立
こんな感じになります。
どのニードを挙げるのか、
それによって変わるってことね。
ふ~ん、ニードにも
種類があったのね。
あなたがカルテに書いたNeedは、いったいどの種類のNeedだったのでしょうか?
リハビリではどちらを使う?
歩きたい!自宅に帰りたい!という患者さんの希望は、Demandに記載して下さい。
そのゴールを達成するために必要な能力や条件は、Needに記載しましょう。
患者さんが何を求めるのかが Demand
こうやって分類すると、少しだけスッキリするんじゃないでしょうか。
今後の課題は、Goal設定で
書けばいいんじゃないの?
う~ん…、じゃぁやっぱり
Needは要らないかも。
ということで、患者さんの要求はDemandへ、達成に向けた課題はGoalに記載しましょう!
でも、書きたい人は書いてもOK!
不要だと思う人はスルーしてもOK!
ただ、1つ言いたいことは、
最初に書いたヤツ出てこい!
ってことだけです。適当に使ってくれたお陰で、皆が混乱しとるわいっ!
せっかく、DemandとNeedの違いを調べに来てくれた方には申し訳ないんですが、何が正解か不正解かは分かりません。
患者さんの情報が見やすくまとまれば、きっとそれが正しい使い方だと思いますよ。
ということで、好きに書こう!
おわりに
さて、DemandとNeedの違いと、その使い分けについて解説しました。
看護師さんはNeedで統一しているそうですが、リハビリの世界では、バラバラに使用されているので厄介な存在です。
きっと実習中に教わったやり方が、その人にとっての普通になってしまうので、全員が違うやり方になっていくのかと思います。
それはそれで構わないと思いますが、せめて後輩や学生に質問された時は、DemandとNeedの違いくらいは教えてあげましょう。
是非、格好良い説明をお願いしますね。
それでは、上手にNeedを
使い分けられますように!