
こんにちは、専門学校教員で
理学療法士のダイ吉です!
神経伝導速度の問題は、電気や生理が難しいから解けないと思われがちです。
でも国家試験で求められているのは、知識量ではなく図の読み取りと計算の順番です。

え~、でも計算は苦手…。

大丈夫、簡単な四則演算で
十分に対応可能だよ。
つまずく人の共通点は、計算が苦手なことではなく、距離はどこを見るのか?時間はどの数字を使うのか?ここが整理できない点です。
そこで本日は、神経伝導速度の国試問題における、図の読み取り方を整理していきます。
神経伝導速度の問題を確認
それでは、国家試験で実際に使われた測定図を見てください。
図のように測定した尺骨神経の運動神経伝導速度で正しいのはどれか。ただし、小数点以下第2位を四捨五入する。

【選択肢】
1) 59.2m/s
2) 64.5m/s
3) 69.7m/s
4) 88.2m/s
5) 96.1m/s
図を見た瞬間にやる3つのこと
神経伝導速度の問題で、このような図を見たら最初にやることは3つあります。
1つ目は距離
刺激が伝わるスタート地点とゴール地点がどこかを確認します。
2つ目は時間
波形の数字のうち、どの2つを使って差を取るのかを探します。
3つ目は計算の形
「速度」を求める問段は、必ず「距離 ÷ 時間」の形になるように進めること。
では、1つずつ確認をしていきましょう。
神経伝導の距離はどこをみる?
電気刺激は、陰極(マイナス)から神経に伝わります。陽極(プラス)は電気の通り道を完成させる回路なので無視でOKです。

よって必要なのは、陰極から陰極までの距離です。まずは、刺激が入ったS1とS2の(ー)の位置を探します。

S1とS2の陰極(ー)に
マークを付けてね。
画像の数値から、距離を求めましょう。

じゃ、225+20だから
245mmってことか。
はいOK、簡単に距離が出ましたね。
神経伝導の時間はどこをみる?
距離が決まったら、次は時間です。
ここで見るのは、波形の形そのものではありません。注目するのは、刺激を入れてから反応が出るまでの時間です。

潜時(せんじ)は、電気刺激を与えてから波形が出るまでのタイムラグです。
身近な例で例えると、100m走でスターターのピストルが鳴ってから、選手が走り出すまでの時間のようなイメージです。

波形が出現するまでの
S1とS2の時間を確認!
図には、刺激位置ごとに2つの潜時が表示されています。この問題では、遠い刺激点と近い刺激点の潜時の差を使います。

じゃ、6.5-2.7=3.8msec
ってことになるね。
こうして求めた時間が、神経が距離分だけ伝わるのにかかった時間になります。
距離と時間がそろえば計算は算数
距離と時間が分かれば、あとは計算だけです。ここで使う式は、国試でもおなじみのこの形。
先ほど求めた距離と時間を、そのまま当てはめます。単位も一緒に確認しておくと、計算ミスを防げます。
245mm÷3.8msec=64.47…
この問題では、距離はmm、時間はmsecなので、計算結果はm/sになります。

では、選択肢をみてみよう。
【選択肢】
1) 59.2m/s
2) 64.5m/s
3) 69.7m/s
4) 88.2m/s
5) 96.1m/s

小数点の第二位が7だから
繰り上がって4が…
うん、64.5m/s の2が正解ですね。
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おわりに
神経伝導速度の国試問題は、特別な電気の知識を問うものではありません。
図を見た瞬間に、距離を求め、時間差を求め、割り算する、この3つができれば誰でも簡単に3点がゲットできます。
あとは、本番で慌てず、同じ順番で処理するだけです。

それでは、神経伝導速度の
問題が解けますように。



