こんにちは、専門学校教員で
理学療法士のダイ吉です!
本日は、松葉杖に関する過去問を解説してみようと思います。
杖の問題ってあったっけ?
うん、1点問題だけどね。
出題頻度は高くありませんが、基本的な部分を知っていれば、確実に1点が取れます。
もう知ってるよって人も多いと思いますので、確認程度で読み流し手下さいな。
第56回午後49の問題
まずは、問題を確認しましょう。
松葉杖の使用について正しいのはどれか。
1. ロフストランド杖より歩行時に体幹を伸展位に保持しやすい。
2. 腋窩と脇当ては4~5cm程度の距離を設ける。
3. 肘関節完全伸展位で握りを把持する。
4. 階段昇段時は杖を先に出す。
5. T字杖よりも免荷が少ない。
まぁ、簡単ですよね。
でも、当時のTwitterでは意見が割れており、迷っていた人も多かったんですよね。
ちなみに分からん…。
えぇ、マジでか…。
皆さんは分かりましたか?
この問題の解き方
では、この問題を解説していきます。
免荷について
まず、瞬殺できるのは5番の「T字杖よりも免荷が少ない」という選択肢です。
免荷とは、荷重の割合を減らすという意味なので、身体で支える松葉杖の方が免荷能力が高いです。
普通に考えれば分かりますね。
階段昇段時の順番
次に簡単なのが、階段を昇る時の杖の順番についてです。
降段時は杖が先になりますが、昇段時に杖を先に出してしまうと、つっかえ棒になって登れません。
これも杖操作の基本中の基本ですね。
うん、ここまでは分かる。
肘関節の角度について
さて、ここから少し難易度が上がります。
3の選択肢には、肘関節完全伸展位で握りを把持するとありますが、これはどうでしょう?
う~ん、これは微妙だな…。
ちょっとこれを見てみて!
確かに松葉杖に荷重をする時は、肘関節は完全伸展位になります。しかし、非荷重の時は、軽度屈曲位になってますよね。
選択肢の文から、勝手に荷重時だと想像してしまうと、引っ掛かってしまうので注意です。
う~ん、なるほど…。
気をつけなきゃ。
ロフストランド杖との比較
では、決勝戦です。まず1のロフストランド杖と比べ、どちらが体幹伸展位に保持しやすいか検証をしてみましょう。
松葉杖を構えてみると分かりますが、腋窩で荷重するには意外と短く感じるんですよね。
その点、ロフストランド杖は肘関節でコントロールできるため、使用中に前かがみになる必要はありません。
よって、杖を使って体幹を伸展位で保持する場合は、ロフストランド杖に軍配が上がります。
ということは2が正解か。
うん、目安は2~3横指で
約4~5cm かな。
ということで、答えは2の「腋窩と脇当ては4~5cm程度の距離を設ける」が正解でした。
おしまい!
おわりに
さて、珍しく1点問題の解説をしてみました。
実地問題と同様、選択肢を1つずつ吟味して、否定していくべきですよね。
1点を笑うものは1点に泣く!
それでは、国家試験の点数が
1点でもUpしますように!
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