こんにちは、理学療法士で
専門学校教員のダイ吉です!
リハビリでは、患者さんの健康状態や病棟スケジュールにより、ベッドサイドで介入することがあります。
まだ不慣れな新人セラピストや、実習生にとっては、少し緊張する場面ですね。
看護師さんが怖そう…。
いや、何もしてないのに
怒られるわけないじゃん。
完全アウェー状態なので、相手のルールに従う必要があります。そこで絶対にやって欲しいのが、終了後の「原状回復」になります。
これを怠ると、100%トラブルになりますので、看護師さんをマジギレさせないためにも、内容を把握しておきましょう!
環境の原状回復
それでは、ベッド周りの環境において、リハビリで動かすものを挙げていきます。
ベッド柵の取り外し
ベッド柵の数は、看護方針により、1人ひとりに設定されています。
自立度の高い人は、起き上がりやすいよう2点柵、寝たきりの人は、転落防止のため4点柵といった感じです。
リハビリで抜いた柵を、元に戻さないと、患者さんが1人で起き上がれない、ベッドから転落するなどのトラブルになります。
移動させたウロバックと一緒に、必ず原状回復しておきましょう!
抜いた柵を立てかけておくと、
倒れてガシャーン!ってなるよ。
う~ん、それも注意だね。
ベッドのセッティング
リハビリ中は、ベッドを起こしたり、訓練のために高さを変えたりします。
当然、動かしたベッドは、終了後に元のセッティングに戻します。
ただし、ベッドのリモコンは、患者さんに持たせて良いのかどうかの確認が必要です。
なんでリモコンはダメなの?
自分で動かすと、腕とか物が
挟まる事故のリスクがあるんだ。
インシデントにつながる可能性があるので、必ず病棟に確認しておきましょう!
ミトンの脱着
患者さんによっては、両手にミトンを装着している場合があります。
ミトンをしているということは、点滴やカテーテルの抜去や、爪で身体を引っ掻くなど、触らせたくない理由があるはずです。
リハビリで外す必要があるのであれば、必ず見やすい場所に置き、終了後はすぐに再装着するように心がけましょう。
ミトンの付け忘れは、即インシデントに直結するので、最新の注意を払って下さいね。
抑制帯の脱着
倫理的な問題から、最近ではベッドに縛り付ける行為は減っています。
特殊なマグネットで、固定しているものもあれば、単純に縛っているものもあります。
抑制帯で管理されているということは、転落や離院などの事故以外にも、他の患者さんにまで危害が及ぶこともあります。
うへぇ、そりゃ怖いな。
重大事故につながるので、
必ず元に戻そうね!
弾性ストッキングの装着
弾性ストッキングには、急激な血圧低下、静脈血栓・むくみなどの予防効果があります。
装着していても、リハビリに差支えありませんが、かゆみや締め付け感を緩和するために、一時的に下げることもあります。
忘れずに、元の位置に戻しましょう。
ナースコールの位置
自発性の少ない患者さんは、胸元か枕元にナースコールを置くことが多いです。
リハビリ中に邪魔だからといって、患者さんが手が届かないところに置いてしまい、そのまま帰ってしまったら大変です。
気管切開をしている患者さんが、苦しくて痰を吸引して欲しいけど、ナースコールが手元にない!なんて恐ろしいですよね。
ひえぇぇ…。
退室する前に、必ずチェックしましょう。
センサー関連の設定
ナースコールには、もう1種類あります。
それは、足元に置いたマットに触れたり、服に装着したヒモが引っ張られると反応する、いわゆるキャッチセンサーですね。
部屋から抜け出してしまう患者さんに使用されますが、リハビリ中はスイッチをOFFにすることが多いです。
スイッチをONしないで退室すると、患者さんがどっかに行ってしまいますよ!
うわぁ、かなりヤバイね。
転落・転倒とか、離院など、
重大な事故になってしまうよ。
ベッドサイドのリハ終了後は、全ての項目をチェックしてから退室しましょう!
おわりに
さて、解説した項目は、全て新人セラピストでも簡単にできるものです。
触ったものを、元に戻す。
当たり前のことなので、集中していれば何てことはありませんね。
ただ、ミスった時は、病棟との関係がおかしくなるばかりか、次の日から看護師さんが敵になる可能性もあります。
チーム医療なんだから、しっかりやろう!
それでは、看護師さん達と
仲良く仕事ができますように!