ぐぬぬ…イライラする。
プク太くんどうしたの?
コイツがいうこと聞かない!
ああ、ゴニオメーターか。
入学してから購入した、ゴニオメーター。
せっかく高いお金を出したのに、主人の言う事を聞かず、思うように動いてくれませんね。
そこで今日は、一生懸命練習している学生さんに向け、ROM測定を速くするためのゴニオメーターの扱い方について解説していきます。
時間が掛かる原因
まず、測定が遅くなる原因は2つです。
ゴニオメーターを閉じる
ゴニオメーターを置くとき、つい閉じてしまい開くのにモタついていませんか?
ROM測定中は、常にゴニオメーターの置き方に注意が必要です。!
う~ん、別に気にせず
置いてたかも。
ゴニオの置き方が悪いと
スピードダウンだよ。
扱いに慣れている人でも、片手でゴニオメーターを開くのは大変です。置き方を工夫して、イライラを半減させましょう。
メモに集中してしまう
上手く測れた! メモしなきゃ!
1つの関節を測定するごとに、患者さんを放置してメモに集中してしまう…。
この2つは、ROM測定に時間が掛かる人に、特に共通しているポイントです。
ゴニオメーターの持ち方
ROM測定を速くさせるには、ゴニオメーターに対して、以下の3つを意識して下さい。
では、股関節の屈曲と外転、膝関節の屈曲を測定する様子を、実際の測定場面を見ながら解説していきます。
股関節屈曲の測定
まず、右股関節の屈曲を測定する場合には、ゴニオメーターを以下のように置きます。
この時、60°くらい
開いて置いてね!
患者さんの股関節を最終域まで動かしたら、図のようにゴニオを持ちながら測定します。
そっか、だから測定前に
角度を合わせたんだ。
そう、参考可動域近くに
しておくと良いよ。
計測が終わったら、まだメモはしません。
膝関節屈曲の測定
ゴニオメーターは、この位置・向きで置いて下さい。その後、先ほどの結果をメモします。
メモが終わったら、右膝関節を動かします。
そして膝関節のポジションが整ったら、ゴニオメーターを開いたまま掴み、そのまま膝関節に当てましょう。
角度が確認できたら、やはりメモを取る前にゴニオメーターの置き方を準備します。
股関節外転の測定
次は、ゴニオメーターを90°以上に開いて置きます。セットができたら、膝関節屈曲の結果をメモしましょう。
股関節の外転ができたら、次は両手でゴニオを持って測定していきます。
基本軸は、両ASISを結ぶ線への垂直線なので、測定数値から90°を引きましょう。
はい、お疲れ様でした!
それでは、ゴニオを置いて数値を記録していきましょう。
なるほど、メモは後回し
にすればいいのか。
これでROM測定が
爆速になるよ!
よし、練習してみよう!
おわりに
さて、ゴニオメーターの持ち方と、メモを取るタイミングについて解説させて頂きました。
最後に、もう一度おさらいです。
① ゴニオの位置にこだわれ
② ゴニオの向きにこだわれ
③ 持ち方は固定化すること
練習量は、心のゆとりに繋がります。
是非、練習してみて下さいね。
それでは、ROM測定が
上手になりますように!
関連記事 打腱器は一発で決めろ!学校教員が深部腱反射のコツを伝授