ねぇ、ちょっと手伝って。
プク太くん、どうしたの?
腹筋するから足を押さえて。
え、あ~、はいはい。
こんにちは!リハビリ専門学校の教員で、理学療法士のダイ吉です。
腹筋をする時って、足を押さえてもらうと楽にできますよね。でも、押さえていないと、なぜか足が浮いちゃう人もいます。
本日は、このメカニズムの解説と、起き上がり動作への影響についてお話します!
腹筋で足が浮くの原因
腹筋をする時、足が浮いてしまう人は、別に腹筋が弱いワケではないのでご安心を。
え、そうだったの?
うん、原因は別なんだよね。
足が浮く原因は、股関節を曲げる筋肉が、腹筋よりも強く働くからです!
身体を起こすはずが、股関節が曲がってしまうことで、くの字になってしまう。これでは、起き上がれません…。
よって腹筋をする際は、体幹のパワーと、足を持ち上げるパワーが、釣り合うことが条件になるんですね。
押さえるとなぜ楽になる?
足を押さえるとなぜ楽になるのか?
それは補助する人が、股関節を曲げる筋肉を、邪魔してくれているからです。
足が浮いてしまう人は、気を抜くと股関節が曲がってしまうので、足の力を手加減します。
この時一緒に、腹筋の力も手加減してしまうので、身体が起こせないと錯覚するのです。
でも、邪魔されている今なら、手加減は必要ありません。思いっきり力を入れてOK!
本気を出せれば楽勝だよね。
そっか、足の力を加減すると
腹筋も力が抜けるんだ…。
起き上がり動作への影響
まぁ、腹筋が上手に出来なくても、別に困りはしない…、いやっ、困るでしょ?
起き上がり動作ですよ!起き上がり。
肘をついて起き上がろうとすると、あらら、起き上がりたい側の足が浮いちゃうじゃん!
これは、なんとかしないとダメですね。
浮かないためのトレーニング
ということで、腹筋で足が浮いちゃう人は、トレーニングに少しコツが必要です。
まずは、枕やクッションなどを、重りとして両足に乗せて下さい。
最初は2~3個位から開始して、慣れてきたら徐々に重りを軽くします。
足が浮かないよう目で見て、少しずつ重りの分だけ、腹筋に力を入れるのがコツですよ。
枕やクッションが浮きそうなら、太ももに力が入りすぎ!リラックスしましょう。
これを繰り返すことで、運動学習により、力の入れ方が上達してきます。
腹筋と股関節を曲げる筋肉が、バランスよく活動できれば、筋肉を鍛えなくても動作は良くなるんですよね。
リハビリでは、こんなことをやりながら、患者さんの力が発揮できる環境を作ってます。
動作って簡単なように見えて、
すっごい複雑だね!
よし、1人で腹筋ができるまで
僕も頑張ってみるか!
足が浮いちゃう人は試してみてね。
おわりに
身体が起こせない = 腹筋が弱いから
まぁそれもありますが、全てではないんですよね。全身の関節や筋活動を確認していくと、動作から色々な情報がもらえます。
理学療法士は、このような動作観察・分析を得意としています。だから、ここの部分だけは他の職種の人に負けたくないな~。
それでは、上手に腹筋が
できますように!