運動単位と神経支配比の違いを整理!国家試験で混同しない覚え方

人体模型のイラスト。線で全身の神経を表現。 国試対策
ダイ吉
ダイ吉

こんにちは、理学療法士で
専門学校教員のダイ吉です!

PTやOTの国家試験では、筋肉や神経などに関する、基本的な生理学の問題が出ます。

ちなみに、運動単位と神経支配比について、皆さんはパっと説明できますか?

プク太
プク太

いや、何だっけ、それ…。

ダイ吉
ダイ吉

この前、教えたじゃん…。

基礎科目は、1点問題でしか出ないクセに、やたらと範囲が広くて困りますよね。

そこで今日は、生理学の国家試験対策として、運動単位と神経支配比について、解説をしていこうと思います。


運動単位と神経支配比の違い

運動単位と神経支配比は、どちらも「神経と筋肉の関係」を表す言葉ですが、意味はまったく別物です。

整理すると、運動単位は「構成の単位」、神経支配比は「筋線維の数」を表す指標です。

イメージしやすく例えると、運動単位は 1人の先生と、その先生が担当するクラス全体。

1人の教員と10人前後の生徒のクラス。1年A組~C組までの3クラスあるイラスト。

ダイ吉
ダイ吉

あれ、プク太くんの学校は

何クラスあるの?

プク太
プク太

1年生は3クラスあるよ。

一方、神経支配比は その先生が何人の生徒を受け持っているか という数字です。

教員対生徒の割合が1対10のクラスと1対33のクラスを比較したイラスト。

ダイ吉
ダイ吉

1クラスに学生何人いるの?

プク太
プク太

1クラス10人前後だけど、

人気の学部は30人くらいかな。

つまり、「クラスそのもの」が運動単位で、「クラスの人数」が神経支配比、という関係になります。

この2つを混同しなければ、「細かい運動が得意な筋」「パワーを出すのが得意な筋」といった違いも、理解できるようになります。

それでは、個別に確認していきましょう。

運動単位とは

運動単位は、1本の運動神経と、その神経に支配される筋線維を指します。

神経と筋線維のイラスト。運動単位を解説。

運動神経と筋線維で1セット

よって骨格筋には、大量の運動単位が存在しているということです。

力こぶを作る腕のイラスト。大量の運動単位が動員されている説明あり。

プク太
プク太

クラスがたくさんあるから

大きい学校ってことね。

ダイ吉
ダイ吉

そそ、運動単位=クラス

それが集まって学校になる。

神経支配とは

1本の運動神経(教員)に支配される筋線維の本数(生徒数)の、比率を神経支配比と呼びます。

1人の教員:生徒の数

この比率は、骨格筋の役割によって設定されています。

神経支配比が大きい骨格筋

まずは、比率が高い状態。すなわち、1本の運動神経が、たくさんの筋線維を支配している状態を説明します。

ちょっと、引っ越しを思い浮かべて下さい。

一人の監督が大勢に指示を出すイラスト。神経支配比が大きいことを説明。

もし、指令を出す人間が1人で、それに従う従業員が多い場合には、パワーを出す仕事に向いていますよね。

簡単な動きで、かつ力を要する筋は、このように神経支配比が大きい方が有利です。

ダイ吉
ダイ吉

上腕二頭筋や、ヒラメ筋だね。

ちなみに、上腕二頭筋は「1:800」ほど。

ヒラメ筋は「1:1500」くらいです。

プク太
プク太

比率が大きいね~。

神経支配比が小さい骨格筋

しかし、仕事には繊細なものもあります。

一人の監督が少人数に指示を出すイラスト。神経支配比が小さいことを説明。

先ほどとは違い、作業員の数が少なければ、より細かい指示を出すことができます。

パワーは不要だけど、小さくてゆっくりな動きは、神経支配比が小さい方が有利です。

ダイ吉
ダイ吉

外眼筋とか手指の筋だね。

プク太
プク太

なるほど、神経支配比が違えば
筋肉の役割も変わるんだね。

ちなみに、外眼筋は「1:10」ほど。

手指の筋は「1:100」くらいだそうです。

まとめ│混同しない覚え方

それでは混同しないために、運動単位と神経支配比についての、まとめを載せておきます。

細かい運動をする筋(外眼筋・手指)

目や指のイラスト。小さい筋肉は運動単位が多くて神経支配比が小さい解説あり。

神経支配比:小さい
(1本の神経が少数の筋線維を支配)

運動単位:多い
(少人数クラスがたくさんある)
→ 微細で調整しやすい運動ができる

パワー重視の筋(ヒラメ筋・大殿筋など)

下肢筋のイラスト。大きい筋肉は運動単位が少なくて神経支配比が大きい解説あり。

神経支配比:大きい
(1本の神経が多数の筋線維を支配)

運動単位:少なめ
(大人数クラスが少数)
→ 大きな力を一気に出しやすい

過去問にチャレンジ

では最後に、運動単位と神経支配比の違いについて、国家試験の過去問を解きながら復習してみましょう。

ダイ吉
ダイ吉

プク太くん、頑張って。

プク太
プク太

よし、やってやる!

では、この過去問題です!

【 第52回 AM-62 】
Q:運動単位について誤っているのはどれか。

  1. 1個の運動ニューロンとそれに支配される筋線維群を運動単位という。
  2. 1つの筋肉は多数の運動単位で構成される。
  3. 1個の運動ニューロンが何本の筋線維を支配しているかを神経支配比という。
  4. 上腕二頭筋より虫様筋の方が神経支配比は大きい。
  5. 最も強い筋収縮は筋のすべての運動単位が同期して活動するときに起こる。

~シンキングタイム~

前半で解説したことが、頭に入っていれば、超イージーですね。

 

では解答と解説です。

【 解答  】 4

【 解 説 】
①~③は前半で解説した通り。

④は、部下(筋線維)が多い方がパワーが出せるので、神経支配比は上腕二頭筋の方が大きい。

⑤は、フルパワーを出す時は、全ての運動単位が参加する必要があるので正しい。

プク太
プク太

いや~、簡単だったね…。

ダイ吉
ダイ吉

本当かなぁ…。

皆さんも、正解だったかな?

関連記事 【読んで勉強+10点】神経筋疾患6種の「国試攻略まとめ」

おわりに

やはり、PT/OTの国家試験では、筋肉に関する解剖学や生理学が狙われますね。

でも、丸暗記だけでは対応できません。

ぜひ、今回のように「引っ越し」などの、身近なもので理解をしていきましょう。

ダイ吉
ダイ吉

それでは、PT国家試験が

無事に突破できますように!

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