丸太様の寝返り動作|体軸内回旋を使わない回転力の作り方

動作・歩行分析
ダイ吉
ダイ吉

こんにちは、専門学校教員で
理学療法士のダイ吉です!

寝返り動作、意外と難しく感じている方が多いのではないでしょうか?

一瞬で終わる動作だからこそ、分析が難しいと感じることもありますよね。

でも、寝返りには回転力を作る方法がいくつかあります。これさえ理解すれば、動作の評価も訓練もスムーズに進められます。

ダイ吉
ダイ吉

寝返りの仕組みを理解する
と評価やプログラムが

めっちゃ楽になるんだよ。

プク太
プク太

へぇ、そりゃいいな。

ここでは、丸太様の寝返り動作を例に、回転力を生み出すメカニズムについて、解説をしていきたいと思います。


丸太様の寝返り動作とは?

通常の寝返り動作では、身体を捻じる「体軸内回旋」により、回転する力を作ります。

ただし何らかの問題を抱える場合、頸部や体幹を捻じることなく、そのままの形で寝返りをする方法もあります。

丸太のイラスト。1本がゴロゴロと転がりだす様子。

ダイ吉
ダイ吉

絶対に捻じれない、丸太の様な
寝返り動作を指すんだね。

プク太
プク太

うん、丸太が捻じれたら怖い。

例えばパーキンソン病のように、体幹筋がガチガチな人は、回旋運動を使わない、丸太様の寝返りしかできません。

本当に、身体を捻じらなくても、回転しながら寝返られるのでしょうか?

寝返り動作の基本│回転力の作り方

寝返り動作の基本は、回転力をどこから生み出すかにあります。そのためには、まず位置エネルギー床反力の活用を理解します。

簡単に言うと、動き出す力をどこで作るかがポイントです。

ダイ吉
ダイ吉

寝返り動作の観察は、

力の使い方が重要だよ!

プク太
プク太

え、力の使い方?ちょっと

自身ないんだけど…。

それでは、寝返り動作に必要な、“回転する力”の作り方を見ていきましょう。

位置エネルギーの活用

寝返り動作を始めるためには、位置エネルギーをうまく活用することが重要です。

例えば、寝返る側の足を持ち上げるだけで、身体に力を蓄えることができるんです。

仰向けで寝ているスティックピクチャーのイラスト。足を持ち上げて寝返る様子。

その後、ちょっとズラすだけで、重力が力を加速させて回転運動が始まります。

プク太
プク太

お~!下半身の重さが

力に変わっているじゃん

ダイ吉
ダイ吉

そそ、力をためて、

一気に使う感じだね。

次は、床反力を使った回転運動を見ていきましょう。

床反力を使った回転運動

次に、寝返り動作において重要なのが、床反力です。床反力は、物を押した時に反発して戻ってくる力。

寝返りの際、この反発力をうまく使うことで、体を回転させることができます。例えば、手や肘を床に押し付けると、その反力が体を引き寄せ、回転に繋がります。

ちょっと動画で確認_

こちらは、腹臥位からの寝返りですね。

ダイ吉
ダイ吉

床を押す力が、そのまま体を

回す力に変わるでしょ。

プク太
プク太

本当だ、押すことで回転が

生まれているね。

次は、遠心力を使った回転運動に進みます。

遠心力を使った回転運動

遠心力は、回転運動をするときに、物体が外側に引っ張られる力のこと。寝返りでは、この力を活用して身体を回転させます。

例えば、腕を大きく振る動きで体を回転させることができます。

こちらも動画で確認_

観て頂いたように、遠心力というのは、簡単に寝返りに必要な回転力に変換できますね。

ダイ吉
ダイ吉

では、観察ポイントに

進んでいくよ!

丸太様の寝返り動作の観察ポイントと訓練方法

ここでは、寝返り動作を観察するための重要なポイントと、それを改善するための訓練方法を紹介します。

上下肢の重りとしての活用

寝返りをするためには、まず上下肢を使って、重心を高くする能力が必要です。

寝ているスティックピクチャー。手を挙上し、膝を立てて重心を高くする様子のイラスト。

手や足を挙げることによって、重心が上に移動し、位置エネルギーが生まれまれます。

あとは、少しだけ傾けるだけで回転エネルギーに変換ができるのです。

ダイ吉
ダイ吉

一緒に、頭も持ち上げれば、

もっと簡単になるよ。

丸太様の寝返り動作では、手や足を上げる初動で、回転させるためのエネルギーを蓄えることから始まります。

よって、頸部、肩関節、体幹、股関節の屈筋群の筋トレが重要ですね。

側臥位を保持する能力

寝返り動作を完了した後、側臥位を保持する能力も重要な観察ポイントです。

寝返り後、横向きに寝た姿勢を安定させるためには、体幹や骨盤のバランスが取れている必要があります。

寝返りをした赤ちゃんの画像。手を使って側臥位で保持している。

体幹の筋力と安定性が不足して赤ちゃんは、せっかく寝返ったのに、保持できずにころんっと戻ってしまうことがありますね。

側臥位を保持するには、肩や腰の柔軟性だけでなく、骨盤の位置をキープする筋力も求められます。

屈筋群強化

寝返り動作の初動に必要なのは、屈筋群の強化です。

下肢を挙上して位置エネルギーを生み出すためには、股関節屈曲筋群(腹筋や腸腰筋など)の力が不可欠です。

腹筋運動をしているイラスト。1人は足を押さえて介助している。

これらの筋肉がしっかり働くことで、足を上げる動作がスムーズに行えるようになります。

特に、腹筋や股関節屈筋群の強化は、寝返り動作を効率よく行うために必須ですね。

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体幹の捻じれに慣れる

丸太様の寝返り動作は、体幹の捻じれが全くなくなるわけではありません。

少しでも、体幹を捻じることができれば、寝返りをスムーズに行うことができます。

セラボールに足を乗せているスティックピクチャーのいらすと。

そのため、捻じれ動作の訓練が必要です。

この訓練には、例えばセラボールを使った左右の転がし運動が効果的です。足を乗せて左右にころころ!

プク太
プク太

簡単で楽しそうな訓練だね。

ダイ吉
ダイ吉

最後は、寝返るスペース

の作り方だよ~!

いざり動作の強化

見過ごされがちな“いざり動作”は、寝返り動作の補助となる重要な動作です。

寝返りが苦手な人は、まずベッド上でのいざり動作が上手くできないことが多いです。

ブリッジ運動で、いざり動作を強化することで、寝返りのスペースを作る訓練と、体幹の安定性やバランス感覚も向上します。

ただ持ち上げるのではなく、お尻を持ち上げ、少しずつ左右に移動する訓練で、寝返りの成功率を高めていきましょう。

おわりに

リハビリの現場では、寝返り動作の重要性は非常に高く、基本的な動作の一つとして、患者さんの日常生活に大きく影響します。

丸太様の寝返り動作は、観察ポイントと訓練方法をしっかり押さえることで、効率的に改善することができます。

運動学の知識を軸に、下肢挙上能力体幹の捻じれを強化し、さらにいざり動作を鍛えることで、より自然でスムーズな寝返り動作を目指して下さい。

ダイ吉
ダイ吉

それでは、寝返り動作が

観察できますように!

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