
こんにちは、専門学校教員で
理学療法士のダイ吉です!
理学療法士や作業療法士を目指す人であれば、筋の起始停止、骨の名称、支配神経など、膨大な量を勉強していると思います。

うん、単語帳を使って
必死に覚えているよ。

お、プク太くん偉い!
でも、球関節や楕円関節といった、関節の形状ってあまり勉強しないんですよね。
そこで今日は、らせん関節がどの関節を指すのかを整理し、模型を使いながら、“らせん”と呼ばれる理由を解説していきます。
らせん関節とは?
らせん関節とは、関節面がうずまき状の構造をもつ関節を指します。
らせん関節は3カ所

① 腕尺関節(上腕骨+尺骨)
② 膝関節(大腿骨+脛骨)
③ 距腿関節(脛骨+腓骨+距骨)
国家試験では、次のうち、らせん関節はどれ?のように、そのまま問われます。
まず、この3つを確実に覚えましょう。
らせん関節は一軸性関節
らせん関節の運動は、すべて一軸性です。
・腕尺関節:屈曲/伸展
・膝関節:屈曲/伸展
・距腿関節:背屈/底屈

あれ、この3つの関節って
蝶番関節じゃなかった?

いいところに気づいたね。
次はそれを解説するよ!
蝶番関節との違いはどこ?
結論から言うと、らせん関節と蝶番関節の違いは「関節運動中のズレの有無」です。

蝶番関節の特徴
蝶番関節は、ドアの蝶番のように“きれいな回転軸”に沿って関節運動が起こります。
-
運動は一軸性
-
骨同士のズレはほとんど生じない
代表例は、指節間関節です。
らせん関節の特徴
一方、らせん関節も、蝶番の構造ですが“ズレた回転軸”のため変わった運動をします。
この回転軸の違いが、蝶番関節との決定的な違いですね。

ふむ、動きは同じに見える
ようで少し違うんだね。

そう。見た目は蝶番だけど、
“運動はらせん”って感じかな。
軸がズレる理由
肘関節を例に挙げると、生理的な配列にズレが生じているからです。

このように、肘は10°外反しているのが正常です。そのため_

ズレた回転軸のせいで、このように屈曲しても骨同士が重なりあわず、骨が斜めに重なるようになります。
・大腿骨内側顆と外側顆の形状差
・特に内側顆の前後径が長い
<距腿関節がズレる理由>
・距骨滑車の構造がねじれている
・内果(脛骨)が短く外果(腓骨)が長い
なぜ「らせん関節」と呼ばれるのか
らせん状を視覚的にイメージしやすくするために、こんな模型を用意してみました。

単体だと分かりづらいので、もう1つ関節を追加しました。①~③の全部の関節が、らせん関節だと思って下さい。
と説明している内に、既にこの状態が、らせん状になっているのに気づきましたか?

ん、らせん状になってる?

ちょっと、これを見てみて!

関節が増えていくことで、徐々にらせん階段のように、渦巻き状になっていきます。

単体だとイメージできないけど、
これなら分かりやすいでしょ。

おー、らせん状になってる。
これが、蝶番関節ではなく、らせん関節と呼ばれる理由になります。
う~ん、ややこしい…。
まとめ
さて、今回はらせん関節の構造と運動について解説しました。ポイントを整理すると、次のとおりです。
✅ らせん関節は3つだけ
→ 腕尺関節・膝関節・距腿関節
✅ 運動はすべて一軸性
→ 屈曲/伸展 or 背屈/底屈
✅ 蝶番関節との違いは「ズレの有無」
→ らせん関節は回転軸がズレている
ROM-exやストレッチをする際、関節の構造や凹凸の法則(滑り運動)をイメージしながら動かすと、効果が変わってくると思います。
これを機に、色々な関節構造を覚え、日々の臨床に役立てみて下さい!

それでは、関節構造を
理解するきっかけに
なりますように!



