
こんにちは、専門学校教員で
理学療法士のダイ吉です!
国家試験の合否に直結する、実地問題。
この3点が取れるかどうかが、合否を大きく左右しますよね。

実地問題は文も長いし、
画像もあるし…苦手かも。

暗記よりも思考力を問うから
仕方がないよね。
実地問題の多くは、「何を知っているか」ではなく「どう考えるか」を試しています。
つまり、答えを覚える勉強では通用しません。必要なのは、正解にたどり着くまでの思考プロセスを再現できる力です。
そこで本日は、実地問題で安定して点を取るために欠かせない「思考力の鍛え方」を解説していきます。
実地問題は思考力を試す試験
実地問題は、単なる知識問題ではありません。
画像や長い問題文をもとに、状況を整理し、最も適切な対応を選ぶ…、いわば臨床判断に近い思考が求められます。

実際、配点は1問3点。
共通問題の3倍です。
それだけではなく、実地問題で43点未満だとその場で足切りになります。

重要なのは分かったけど、
どうやって勉強したらいいか
分からないんだよね…。

そこが落とし穴なんだ。
多くの学生は、次のような勉強をしています。
・過去問を解く
・答えを確認する
・解説を読んで「なるほど」で終わる
一見しっかり勉強しているように見えますが、これでは本番で点が伸びません。なぜなら、考える勉強方法ではないからです。
実地問題は毎年わずか40問。過去問も限られているため、回転学習だけではすぐに対応できなくなります。
だからこそ必要なのは、勉強法の転換です。
👉 実地問題は「解く科目」ではありません。
👉 思考を鍛えるトレーニングです。
1問から、
✅ なぜ、3点分の価値があるのか
✅ 作問者は何を見抜かせたいのか
✅ 別の形で出題されたらどうなるのか
ここまで掘り下げて初めて、本番で通用する力になります。
点が取れる思考力の鍛え方
実地問題で点が取れる人は、どのように勉強しているの?違いはシンプルで、答えではなく根拠まで考えているかどうかです。

実地問題対策は、数をこなすことではなく、1問から3点分の思考を回収することです。
これから紹介する4つの方法を実践すれば、過去問の見方が大きく変わるはずです。
3点の根拠を見つける
多くの学生は、実地問題を解いたあと「正解か不正解か」だけを確認して終わります。
しかし本当に重要なのは、なぜこの問題が3点なのかを説明できることです。
では、過去問を使って整理していきます。
[第53回、午前20]
この患児の股関節のエックス線単純写真を別に示す。行うべき対応として適切なのはどれか。
1.経過観察
2.ギプス固定
3.観血的整復術
4.オーバーヘッド牽引
5.リューメンビーゲル装具

解答:5
正解は「リーメンビューゲル装具」です。それでは、「なぜ3点問題なのか」思考プロセスを分解していきましょう。
① 年齢を読む
生殖腺保護の鉛板あり。骨端核も見えない。
→ 生後数か月の患児だと推測できる。
② 疾患を絞る
骨折や壊死はない。
→ 先天性股関節脱臼を疑う。
③ 不適切な選択肢を消す
生後数ヵ月で手術・牽引は考えにくい。
→ 経過観察か装具のどちらか。
標準整形外科学の本には、経過観察は新生児だけと書いてあります。装具療法の適応だけ調べれば必ず正解にたどり着けます。
つまりこの問題は、
画像 → 年齢推定 → 疾患推定 → 治療選択
という思考を同時に求めています。
これが“3点の根拠”です。
答えよりも、ここまでの思考プロセスを再現できるかが重要です。

う~ん、そんなことまでは
考えていなかった…。

思考を鍛えたいなら、
思考しまくるしかないね。
選択肢をカテゴリ分けして整理する
実地問題が得意な人は、知識量ではなく「選択肢の見え方」が違います。実は選択肢の中に“問題を解くヒント”が隠されています。
正解を探す前に、まずは選択肢をカテゴリ分けして整理してみましょう。
[第53回、午前16]
脳卒中後の左片麻痺患者の生活環境を整えることとした。ベッドとポータブルトイレの位置で適切なのはどれか。

解答:1
✅ ポータブルトイレの位置
・ベッドの右にあるか、左にあるか
・枕側にあるか、足元にあるか
✅ ポータブルトイレの向き
・ベッドに対して直角か、平行か
・枕側を向いているか、足元を向いているか
大まかに、この4つに分類できますね。
まず、ポータブルトイレの向きで考えます。ベッドに対して直角に配置してある②と③は、距離が離れており危険なので除外できます。
さて、①・④・⑤が残りました。
続いては、ポータブルトイレの位置で分類してみます。ベッドに対して右か左か…。

プク太くん、どっちだと思う?

え、どっちだろう…。
実地問題は知識問題ではありません。状況判断問題です。左片麻痺患者がベッドで起き上がるのはどっちでしょうか?
つまり、非麻痺側へ起き上がれる配置である①が正解になります。
このように、実地問題では選択肢をカテゴリ分けをしてみましょう。問題によっては、強力な判断材料が見つかるかもしれませんよ。
問題を作り変えてみる
次は、パッと解けてしまう問題を、自分ならこう作る!という勉強方法です。
では、この過去問題を見て下さい。
[第53回、午後1]
36歳の男性。交通事故による外傷性脳損傷のため3日前に入院した。病室訪問時、呼びかけても閉眼しており、大きな声で呼びかけたが開眼せず、体を揺さぶって初めて開眼したがすぐ閉眼に閉眼してしまう。
JCS(Japan coma scale)で評価した意識レベルはどれか。
1.Ⅱ-10
2.Ⅱ-20
3.Ⅱ-30
4.Ⅲ-100
5.Ⅲ-200
解答:2
文章は長めですが、36歳、男性、交通事故、外傷性脳損傷などの情報に意味はなく、とにかく今の状態を答えろ!という問題です。
JCSのスケールが完璧に頭に入っている人は、答えは2!とすぐに出ますよね。

う~ん、つまらない問題だ。
ということで、自分が問題作成者になったつもりで、作り変えてみましょう。
もし答えをⅢ-100にするなら?
こんな情報を足したらどうなる?
おもしろい引っ掛け問題や、少し悩ませる問題に生まれ変わったら、友達に試してみよう!

よ~し、作り変えてみるか!
OTの実地問題を解く
業者模試の実地問題も役に立ちますが、所詮一般企業が作った問題です。
ということで、あと400問ありますよね。
そう、作業療法士国家試験の過去問です!

ええ、OTの過去問をやるの?

そう。逆にOTの学生なら
PTの過去問をやるんだよ!
上肢に関する問題や、見慣れない精神疾患が多いですが、紛れもなく厚生労働省が作った実地問題です。
もし、PTの過去問をやり尽くしてしまい、手持ち無沙汰になってしまったら、OTの過去問にチャレンジしてみましょう。
意外と気晴らしになりますよ!
関連記事 神経伝導速度の国試対策|図を見た瞬間に計算できる求め方
おわりに
ということで、以上が実地問題に強くなる、国家試験の勉強方法でした。
国試本やアプリを使って、パパっと解いてしまう人は、もしかしたら実地問題を解く力が育っていないかもしれません。
問題が少ないなら、1問ずつしっかりと吟味して、骨までしゃぶる位にやり込みましょう。
あと1問で…不合格なら死んでも死ねない!

それでは、国試の実地問題が
しっかり対策できますように!


